Huluを使い始めるまで。
ちょっと暇な時、雨の日、休みでなんとなくゆったりしたい日。
よくGEOやTSUTAYAに通っていた。
車で店舗まで行って、選んで、借りだして、見たあとで期限内に返す。
それはそれで非常に借りた気になるし、特に不都合も感じることはなかった。
ただ、勤務地が沖縄になってから、店舗に行くまでの信号待ちや駐車場の込み具合にだんだん嫌気を指してきたころ、
Huluが日本でのビジネスを展開するというニュースを耳にした。
しかし、なんとなくすぐ契約する気にはなれず、暫く様子見していた時、同僚の女性が
Huluのサービスを利用していることに気づく。
お昼の間に好きなドラマを見ていたそう。
当時、
Huluの日本にサービスは1480円/月(2012年4月12日以降は980円/月)と、若干のハードルが高かったのだが、1ヶ月の無料トライヤル(現在は2週間トライヤル)に惹かれて契約。
Huluのサービスを使い始めて、10ヶ月目。
技術は透明で無意識的なレベルにまで洗練されてこそ真価が発揮される。
「生活を変える」のではなく、人がどうすれば心地よく利用できるサービスになるのかを考え無くてはならない。すなわち、「生活に自然と入り込める」サービスで無くてはならない。
その点、Huluのサービスは不完全だが、素晴らしい。
以下が幾つか気づいた点である。
1. 海外ドラマコンテンツの豊富さ。
米国に本社を置く会社なだけに海外ドラマのコンテンツがとにかく豊富。
また、コンテンツ契約をするときに権利持っている米国の会社のほうがこのようなサービスに大してオープンマインドなのだろう。
日本で今のところ契約しているのがテレビ東京だけ。
しかし、現時点でも非常に豊富なコンテンツを取り揃えている。
+
24-Twenty Four-
+
Bones
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Gossip Girl
+The OC (no longer available)
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Numbers(Numb3rs)
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Fringe
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Dr.House(House)
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NCIS(NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班)
+
LOST
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Prison Break
+
CSIシリーズ(NY,Miami等)
その他にもSex And The Cityや、Desparate Housewivesを始めとした人気コンテンツ、韓流ドラマやジャッキーチェンの映画が公開されている。
これが見たい!という特定のものは無いことがあるが、基本的に名前を聞いたことがあるドラマを見てみたかったなんて人にはおすすめ。
仮に旧作100円でプリズンブレイクを見たいと思ったとしよう。
プリズンブレイクは4Season, 78話からなる壮大なストーリーだ。
1枚のDVDに2話収録されていると仮定する。
つまり、39枚のDVDにこの4つのシーズンが収録されている。
これを100円で借りれたとして、
3900円かかる。
Huluならその他の映画やドラマも見放題で980円だ。
加えて、借りに行くコスト、今回のケースのように、続き物だった場合に次のDVDが借り出されていて見れなくなるリスク(在庫の概念が無い)、返しに行くコスト等を総合加味すると
合理的に考えれば現状日本のサービスに勝ち目はない。
2. Deviceの豊富さ
Huluの理念は「
人々が世界のプレミアムコンテンツをいつでも、どこででも、好きな方法で楽しむことを可能にする」こと。
ここでは、「どこででも、好きな方法で」に関わってくるが、Huluを利用できるデバイスの種類がとにかく多い。
iOS
Android
Smart TV
Blu Ray
ゲーム機
等
利用可能なデバイス日本でのHuluサービスの立ち上げに伴い、加入者は数千もエピソードのTVドラマおよび数百本の映画を、インターネット接続した家庭用デバイス(TV、ブルーレイプレーヤー、テレビゲーム機等)、PC、タブレット、およびスマートフォン等を用いて、いつでも好きなときに、シームレスに楽しむことが可能となります。TV愛好者が人気のTV番組や映画をいつでも、どこでも、オフィスでも、リビング・ルームでも、外出先でも、以下のようなデバイスを用いて常時楽しむことができます。スマートテレビおよびブルーレイプレーヤー:パナソニックのスマートテレビ(ビエラ)、ソニー液晶テレビ〈ブラビア〉2010年以降発売のインターネットテレビ機能搭載モデル。今後対応予定:パナソニックのブルーレイレコーダー(ディーガ)、ソニー ブルーレイディスクプレイヤー2011年以降発売のインターネット動画機能搭載モデル。テレビゲーム機:ソニー・コンピュータエンタテインメント プレイステーション 3。今後対応予定:Xbox 360(Xbox360 Kinect対応)。スマートフォン、タブレット及びその他のモバイルデバイス:アップル社の iPhone、iPad、iPod touch。アンドロイド搭載スマートフォン(富士通、HTC、NEC、パナソニック、サムソン、シャープ、ソニーエリクソン)。近日提供予定:アンドロイド搭載タブレット。高画質の動画は、対応デバイスに対して720pの高精細フォーマットで配信されます。お客様のインターネット接続環境やデバイスに応じて配信画質が最適化されます。また、一部のコンテンツは標準画質でのみで配信されております。今後追加される対応デバイスに関しては数か月以内に発表を行う予定です。
3. Stability
これに加えて、技術が素晴らしい。
UIはクリーンだし、何より、「あーそれそれ」という機能がある。
◆Resume機能
例えば、iPadで途中まで映画を見ていたとする。
その後、電波が途切れてしまうので、一旦視聴を中止したとする。
普通のサービスなら、最初からロードして、どこまで見たかを探り当てるように何度も頭出しに挑戦しないといけない。
Huluではその必要がない。
アプリを再開すると、「Resume」ボタンがあり、ここを押すと視聴を中断したところから見始めることができる。
しかもこれはCross Platformである。
つまり、iPhoneで冒頭、iPadで中盤、家に帰ってきてからPCのブラウザで残りを観るなんてこともできる。
あったようでなかった機能。これには最初脱帽した。
◆帯域の自動調整機能(ストリーミング) + とにかく軽い
アプリの話を書いているが、たいていの動画ストリーミングサービスはWifiで高速Bandwidthじゃないとまともな映像が見られない。
しかし、Huluでは自分が使っている帯域、通信速度によって自動的にストリーミングの映像等のデータを可変的に送受信できる。
つまり、iPhoneで3G回線で見ていたとしたら、画質が粗目の画面になる。
その後、Wifi環境に接続できてバッファがしっかり採れるようになると、鮮明な画質で動画のストリーミングがシームレスに再開される。
とにかく、「どんな環境下でも見続けられること」を最優先にしている。
それに画像が粗くなるのは地下とかそのレベルで通常3Gで視聴していたとしても全く困らないぐらい鮮明なプレミアムコンテンツをストレスなく視聴することが出来る。
今後に期待すること。
ユーザとして期待すること。
・コンテンツのさらなる強化。
・サジェストのUIをもう少し改善。(
US版では画像ベースのUIに変更したとか?)
・Community?Social機能を追加。
└Google Hangoutで一緒に見れるようにするとかおもろいかも。
ビジネスとして期待すること。
日本のコンテンツビジネスに風穴を開けて欲しい。
現状、日本において似たサービスで競合するものはない(サービスレベル等でということ。クソサイトはいっぱいあるが・・・)、換言すれば、肩を並べれるレベルのものがない。
たまに「〜テレビオンライン」とかで金を取ろうとしてる局もあるが、そもそも各テレビ局が制作したものだけを有料チャネルとしてストリーミングしたところで大したユーザは集まらないだろう。
UIは不完全だし、コンテンツ数もそのテレビ局が制作したものしか見れない。
そんな不合理で使いにくいサービスがメジャーになるはずがない。
Huluの存在がドラマ・映画の業界を少しでも変えることができれば、電子書籍やその他の既存権益だけで成り立ってる腐った業界にもいい影響を与えることができるような気がする。
少なくとも、このような素晴らしいサービスに価値を見出して利用する人が増えることが日本のネットビジネスの土壌づくりに大きく貢献する。
どこかまだ日本人は「ネットは無料でなんぼ」みたいな考え方が多い。
価値のあるものに対して対価を払うのは常識であり、それをなんとなく利用したこと無いからとかその程度の理由で否定するのではなく、一回利用してみて、それで価値を測る。
そのぐらいの気概を持ったユーザがもっと増えることを願う。
さもすれば、価値を作り出せるサービスには資金が集まり、またサービスが改善される。業界が広がる。また資金が集まる。またサービスが改善されるという改善サイクルが出来る。
まずは、無料で2週間試してみては?
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Thanks,
まえだ :-)
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